Hi-Fi Japan扱いのスピーカスタンドの
>ALPHASONのAKROS2/60
アクロスシリーズは、ラックもそうですが、結構振動します。
主さや剛性で振動を押さえ込むタイプでは無く、振動をコントロールして逃がしてやる設計思想です。
同じHi-Fi Japan扱いの、Gorld Referenceの純正スピーカスタンド
>Atacama AudioのNexus Speaker Stand
は同じ60cm高さのもの(Nexus 6)で値段も同じくらいのペア\30,000ですが、こちらも、結構軽く、振動するタイプです。
一般に、スピーカスタンドには2種類の方向性があります。
1)振動して、振動を逃がすタイプ
木製や、金属でも軽く造っているタイプ(AlphasonやAtacamとか)
傾向としては、腰の軽くなる、いわゆる「軽めの鳴り方」になります。
Alpahasonは充填材で柱の中に入れる量で音のチューニングができるようになっていますが、全体の方向性としては、変わらないでしょう。
割とメリハリのはっきりした、あまり重みがうっとうしく無い音ですので、聴いていると、賑やかで良いのですが、低音まで軽くなってしまう傾向があり、そこら辺が聴いていると飽きがきやすいと言うか、つまらなく感じる場合もあります。
Monitor Audioのブックシェルフは低音ビシバシというよりも、中高域の響きの素晴らしさ、低音とのスピード感のズレのない調和のとれた音場感の素晴らしさ命という方向性なので、1)の方向性が合っていると考えられている様です。
2)質量、剛性を高めて、力わざで振動を押さえ込むタイプ
鉄や石で造られたタイプ
例えば、Dynaudioのような、プックシェルフでも低音がサイズを超えて量感豊かに出てくるようなスピーカの場合、1)のタイプでは、その持ち味、良さが死んでしまい、面白く無くなります。
Dynaudioの純正スタンドMaster StandやTrophy Stand等は、天板に手を置いて、台座を叩いてみれば判りますが、Atacamとかと違って、同じ金属製でも、殆ど振動を感じません。物凄くしっかりした作りです。当然、Contourのブックシェルフはこのスタンドと組み合わせて聴く事を前提に音作りをしていますので、このスタンドで聴いた時に出てくる音が、本来意図された音と言う事になります。非常に重心の下がった、特に低音の出方が木製スタンドなんかと全く違う、「静かな迫力」が感じられる、決してドンドンドカドカと低音が暴れる訳では無い鳴りっぷりです。ドラムなんかこれで聴くと、低音のスピード感、きれ、迫力、Contourならではの魅力が一杯です。木製スタンドに置いたんでは、何の為のDynaudioかと感じてしまいます。
ただ、金属製のスタンドは難しく、下手な物をつかうと、てきめんに音が悪くなります。(このへんは、それこそインターネットで情報収集すると、良く聴く銘柄の評判がどうかとか判ります。タオックなんか結構ボロクソに言われていたりする様です。まあ、相性もあるのでしょうが。)
大理石や御影石(大理石は石灰岩が変成岩となったもので、もともと柔らかい材質なので、火成岩の御影石の良質の物の方が、耐久性では上だったりします。大理石は物によってはさびが出たりします。御影石でも最高級品のインド黒とかはかなり比重も重く、耐久性に優れた、黒い宝石と言った感じです。
http://www.hart-inc.co.jp/ando/stone-4.html
に一部データがあります。)
で造ったスピーカスタンドもインターネットで販売されたりしていますし、近所の石屋さんに造ってもらう方もいます。
「御影石オーディオボード 石匠運慶」といったインターネット通販の所では、白御影石のスピーカスタンドで
高さ46cm、重さ31kg/個のものがペア\25,000
高さ75cm、重さ45kg/個のものがペア\27,000
黒御影石で
高さ60cm、重さ??kg/個のものがペア\56,000(注文生産)
といった感じです。
石のスピーカスタンドは、よっぽどスピーカ自体の素性が良く無いと、欠点がさらけだされると言われますが、良いスピーカだと、非常に透明感のある、響きに濁りが混じらない鳴り方と言われます。(石のスピーカスタンドの場合は、特にスピーカと天板の間にかませるインシュレータで何を使うかが重要になって来ます。また、そのインシュレータで音も違って来ますので、一口には石のスタンドはこういう音とは言えません。)
私は、MA-2なんかは、逆にこういった、3万円くらいの御影石のスピーカスタンドなんか結構合うんじゃ無いかなと思っています。
また、Alpahsonのスピーカスタンドを使う場合でも、
1)床の上に御影石のオーディオボードを敷く
2)その上にAlphasonのスピーカスタンドを置く(スパイク受けは色々試して見るのも面白いでしょう。10円玉とか、、)
3)インシュレータをスピーカスタンドの天板にセットする(Alphasonはスパイクですが、あえてその上にボードを置く手もあります。木製のインシュレータやプラスチック、金属製色々ありますので。)
4)最後にMA-2をセットする。
こういうやり方でも、大分音は変わります。
例えば、下手なスピーカスタンドや、セッティングがうまく出来ていない場合だと、「ビビル」スピーカも多いです。Andrea Bocelliの"Romanza"の15曲目のBocelliとデュエットする女性ヴォーカルの出だしのパートを大きめの音量でかけると、この辺のチェックが簡単に出来ます。ダメな場合、びびっているのが、一聴してすぐに誰にでも簡単に耳につきますから。こんな状態では、「好み云々」ではなく、基本が出来ていない状態です。「御影石のスピーカスタンドに変えてしまう」というのも一つの手でしょうが、とりあえず、安上がりに済ませる応急処置として、
ジョイフル本田とかのDIYのお店で、
1)御影石のインターリンクのブロック(立方体で無く、直方体の細長いもので180円/個ぐらい)を4個買う(高さが微妙に違うので、同じ厚さの物を選別して買う事。)これを畳なんかの上でしたら、薄めの雑誌(日経コンピュータなんか結構良い感じ)を敷いて、その上にブロックを2個づつセットします。この上にスピーカスタンドを置きます。スパイク受けはお好みで。御影石なので、直でも良いでしょう。
2)固い木材(安くて入手しやすい所では、檜の心材とか)の9cmブロックを6個買う(860円くらいで、9cmx9cmx1mの檜の心材が売られていますので、それを9cm角にカットしてもらえばいいでしょう。)あまり小さい大きさでは、びびり対策の効果が薄いです。
このインシュレータをスピーカスタンドの上に3点づつセットします。
3)配管用の銅製の丸いキャップ(直径1cmくらいの物で90円/個)を6個買う。切断面がいい加減なので、ふつうだとこのままではインシュレータとして使えないのですが、2)で買った檜のインシュレータにきづちなどで軽くコンコンと打ち込めば、安定してジュウブンインシュレータもどきになります(位置決めしてから打ち込む事)。で、最後にスピーカを銅製の丸いキャップの上に置きます。
がた付きが無いかチェックして、ずらしたり微調整してやって、スピーカの上から押さえ付けてなじませてやって、しばらく鳴らし込みます。
最初は「びびり」がとれ無いと思いますが、しばらく鳴らし込んでやると、すっと取れて、音が変わった事に気付くかと。
占めて3千円でお釣が来る安上がりな「応急処置」ですが、何をどうやるとどうなるか、勉強にもなりますし、組み合わせを変えたり、色々遊べるかと。まあ、一つの手ですが。こんなのもありますと言う事で。(スピーカの高さが高くなるので、それも計算に入れる必要があります。15cm程度は高くなりますので、60cmのが欲しい場合、45cmのスタンドを使えばOKです。)
けっこう「びびる」セッティングで聴いている場合も多いですよ。チェックすれば、すぐに判るのですが、普通の曲を普通の音量で聴いていると、「音の色付け」と勘違いして判らないケースも。チェックCDでテストすれば一発です。また、試聴をする場合、そこまでやれば、安心出来ますから。 |
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