W−VHSトップ -戻る -メルマガ -お買い物AV通販

[an error occurred while processing this directive]
ビクターHR−W5は、本当に良いデッキなのですが、全く悪いところがないわけでもありません。このページでは、問題点と、もう少し改善して頂きたいところを、取り上げたいと思います。また、ご購入をお考えの方々にも、長所だけてはなく短所も知った上で、ご決断していただいた方が、買った後で問題点が出てくるより不安材料も少なくなると思います。また、どんな名機でも、とくに家庭用はパーフェクトではないことを、お伝えしたいと思います。

【SDモードの記録は完璧ではない】

まず、W−VHS方式のSDモードは完璧ではないことを、お知らせしたいと思います。家庭用としては高いクオリティーを持ったSDモードですが、VHSの3倍モードと同じスピードで走行しています。よって、限られたテープ上の狭いスペースに膨大な信号を書き込まなければなりません。小さいスペースに押し込むと当然弊害も出てきます。正常に信号が乗っていけば問題ないのですが磁性層に傷があったり埃が着くとテープスピードが遅くトラックが狭いぶん少しの傷や埃でも信号欠落が大きくなります。結果的にドロップアウトによるノイズも出やすくなります。

またヘッドの当たりが悪くても記録エラーが出やすくなりますので、新品テープの場合は予め1〜2回テープの早送りと巻き戻しを繰り返して下さい。(サーチではありません)そうすることによって、テープとヘッドの当たりが良くなりますので、ドロップアウトによるノイズの量を低くすることができます。また、一度、録画して再び大事な絵を記録するという2度書きが、かなり有効になりますので、時間に余裕がある方は試して下さい。高速早送り巻き戻しより1度記録する方がヘッドや走行系の当たりが極めて高くなりますので、記録エラーが起きにくくなるのでしょう。

『SDモードもデジタル補正をしている』

SDモードはアナログコンポーネント記録方式を採用しているので、S−VHSのように大幅なデジタル補正を掛けていないのだろうと思われがちですが、実はかなりの補正がかけられているのです。VHSの3倍モード相当の狭い領域に膨大な信号を押し込んでいる為、S/Nはかなりナーバスいなります。いわゆる余裕が無いのです。色、輝度ともに情報量も多いが余分なノイズも多いという感じでしょうか、その為デジタル回路を通してノイズを省きSNの良い映像を稼ぎ出しています。現に手動で各NRを軽く設定すると残像や動きぼけは少なくなりますが、薄いノイズが乗って映像の品位が低下してしまいます。

SNを取るか残像感の無いノイジーな映像を取るかは好みになりますが何れにしてもマイナスてんは付いてまわります。完璧に近いエアチェックを求めるのであれば150万円程だして圧縮率の低いプロ用のデジタルSか、もっと高価なデジタルベーターカムを導入するほかありません。最近話題になっているDVでも圧縮率が高い為、完璧なエアチェックはできません。まあ、W5は20万でおつりがきますので、値段から見ると優秀と言えるのではないでしょうか、事実DVデッキを省く他の家庭用デッキでW5を凌ぐモノは存在しません。

『高画質が売りのW5だがS3倍はプアー』

W5はHD、SDはもとよりS−VHSもハイレベルの画質を達成しているがS−VHSの3倍モードは非常に非力である。W5のコンセプトが長時間に高画質を録るのであればSDモードを用いればいいとだろう、と言うのが本音なのだろうけど、やはりユーザーからしてみれば、S−VHS3倍にもメタル系のヘッドを与えて欲しかった!。安物のシングルフェライトヘッドが使用されているので、お世辞にも高画質とは言いにくいでしょう。確かに解像度や色再現は比較的優秀ですが、輪郭が乱れる、エッジにノイズが乗るのが本当に残念でなりません。HD、SDに使われているメタル系のヘッドを与えるにはコストがかかり事実上定価にもその分、響いてきますので少しでも安く設定したかったメーカー側には、これが精一杯の選択だったのかも知れません。ということでS−VHSの3倍モードに重点を置くのであればHR−X7を選択して下さい。W5のS−VHS3倍モードの画質レベルはX7より二周り程落ちます。

『昔録ったビデオを綺麗に見せるタイプではない』

W5のS−VHS標準モードはたいへん高画質ですが昔録った記録状態の良くないテープやダビングを繰り返したものを綺麗に見せるタイプではありません。あくまでも、記録状態の良いものを徹底的に綺麗に見せるタイプだということです。輪郭やディテールを極限まで追い込みシャープで解像度の高い再現になっておりますので、必要以上にノイズリダクションは深くかけていません。その証拠にダビングを繰り返したものを再生しますと、かなり、ざらついた画像になります。あくまでもディテールを浮き上がらせようとしますので、記録状態の良くないテープを再生するには、ちょっとキツイかなと思います。そういったテープを再生するときはレンタルポジションに設定して下さい。そうすることによってSNはかなり改善されます。ですが解像度の低下と動きボケは避けられないので念頭に入れておいて下さい。

『HD記録はフルスペックではない』

ハイビジョン記録を可能にしたW−VHS方式ですが従来フルスペックの輝度20MHz色7MHzの情報量に対しW−VHSのHDモードは輝度の高域は13.3MHz色4MHzにとどまっています。テープやヘッドの性能、信号を記録するテープ領域などアナログ方式でのW−VHSでは、これが精一杯の技術だったのでしょう。現実にエアチェックした映像は幾分か解像度は落ち多少あまくなります。水平方向の解像度は400本強といったところです。ただし、W−VHS方式はベースバンドで記録するという強みがありま。ミューズ方式では成し得ない表現が可能です。ベースバンドで記録したテープを再生すれば動画での解像度の低下が、ほぼ皆無になりまして極めて安定した不自然さのない映像が映し出されます。現在のBS9チャンネルでの録画は当然ミューズですからW−VHSを100%発揮はできません。フルスペックの情報量は得られないはミューズの弊害は受けるはで、HDでの問題点は少ないとは言えません。安い値段でベースバンドのW−VHSソフトが、どんどんリリースされれば、もう少し良くなってくるのですがね。

[an error occurred while processing this directive]
[トップページ][前へ戻ります]