フロントパネル・足(インシュレーター)・サイドウッド(パネル)
にお金をかけるのは、見た目に分かりやすいですが・・・
機械ものの場合には、メカニズム部分に同じ物量を投じた方が
遥かに記録・再生の質や耐久性に効いてきます。
フィリップスのCDR560・570などはフロントパネルはプラスチック、
「足」は床板にゴムを貼っただけの突起です。
が、メカニズムには亜鉛ダイキャストを用いています。
スピンドルモーターはディスク支持部の直下にあり、スピンドルモーター軸の延長はありません。
現行機種でいえば、マランツのDR6000・6050、デンオンもフィリップスメカですから
同じです。
逆に、パイオニアは日本国内でCD-Rを発売するにあたり、
それまでのターンテーブルメカをやめてトレー型のメカを起こしました。
が、これは鉄板シャーシである上に、細いスピンドルモーター軸が5mmほど延長されています。
フィリップスメカの機種とパイオニアメカの機種をCDトランスポートとして
用いた場合に、このメカ部の強度の差ははっきり出てきます。
フロントパネルや側面を豪華にするのは
多分にメカを起こすより安く上げたいメーカーの都合だと思います。
「業務用」ビデオ・オーディオ機器ではこのような装飾は必要なく、
むしろ、2U,3Uといった決まったラックの規格に合わせることが大前提です。
ラックへの固定に用いられるフロントパネルは頑丈ですが、側板全体アルミ板ということはありません。
ほとんどの機器の”足”に関しては、「床板から冷気を取り入れるための空間を確保する」以上の意味は事実上無いと思います。超高級機は別ですが。
外装にお金をかけるのは、ある意味簡単です。中身のメカの方にお金をかけてもらいたいものですが。バブル期のように全てにお金をかけられたら一番かもしれませんが、そうするとなかなか買えない値段になってしまいますので。フィリップスのCD-Rメカニズムは、現在では破格の豪華さであると考えています。 |
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