屋外でポータブルCDを使うのに、ふと「コードレスだったら、もっと手軽なのになぁ…」と思う事がたまにあります。音質には目をつぶり、携帯用FMステレオトランスミッターを使ってFM電波で飛ばして、FMステレオのポケットラジオで受けるシステムを構築してみました。いくら何でも、四六時中ATH-W11JPNを装着して歩くわけにもいきませんし…。
買ったのはAudio-Technica AT-FMT3(購入価格\2,800)。単3アルカリ電池1本(1.5V)で500時間という長時間の送信を実現していますから、ますます音質的には期待薄ですが(苦笑)送信周波数は76.5MHz〜77.5MHzの連続可変、送信出力は(免許不要なので)ごく小さい(説明書には明記してありません)のですが、ポケットラジオを使って実験したところでは自宅内の端から端までなんとか届く程度と、意外と?良く電波が飛びます。電車の中では同じ車両内で筒抜けと思った方が良いですね(汗)無論、内蔵の送信用アンテナを改造すれば更に遠くまで飛ぶかも知れませんが、FMラジオを持った近くの人に内容を全部聴かれてしまう(恥ずかしい)のと、恐らく電波法違反になるので、やめた方が身のためです。^^;
ここで終わっては単なる製品紹介になってしまいますので、マニアらしく測定してみました。ポータブルCDにはチェックCDを入れ、チューナー(ST-SA5ES)の直下に送信部を置いて内部回路で強引に受信、ATH-W11JPNでモニターしてみました。
私が実測したところでは周波数特性が50Hz〜12,000Hz、S/N比が50dB程度と、決してハイファイと言えるものではありませんでした。しかし、3,000円程度の出費で無理は言えませんし、屋外で手軽に使うには良いと思います。バッグの中にポータブルCDを入れておいて、胸ポケットにあるポケットラジオで聴くという用途には充分使えます。新幹線の列車内FM送信(76.0/76.6/77.5/78.8/79.6MHz)との干渉を考慮すると77.0〜77.1MHzあたりで使うのが適当でしょうか…。(もちろん、地元のFM局と干渉しない範囲で送信周波数を可変させて下さい)FM受信のポケットラジオは小さいものではライターサイズからありますので、大きなポケットのない夏場にCDを手軽に聴くには重宝するでしょう。
使い方のコツとしては、ポータブルCD側の音量を上げ過ぎないことです。音量の大きい部分が歪みます。逆に言うと歪まない限度まで音量を上げて使うのが、聴感上のS/N比を稼ぐ上手な使い方とも言えます。
#たまには、こういった肩肘の張らない投稿もしてみたい(笑) |