W−VHSトップ -戻る -メルマガ -フリマ -お買い物AV通販

[an error occurred while processing this directive]
W5左の写真がW−VHS方式の『ビクターHR−W5』定価34万円です。まず、W−VHS方式のWとは、二種類の違った記録方式を持つという意味です。具体的には、JVC日本ビクターがVHS、S−VHSを土台に開発された拡張フォーマットで、VHSは20年以上の歴史があり、その信頼性のある安定したメカデッキを流用し、高性能ヘッドと1/2インチの専用メタルテープを使ってHD(High Definition Television)高品位、高精細映像のハイビジョンとSD(Standard Definition)現行標準方式NTSCを、ベースバンド(無圧縮)で記録できる家庭用ビデオデッキです。

【ハイビジョンHDモード】

情報量の多いハイビジョン放送をそのまま圧縮無しで記録できるフォーマットです。ただし信号の映像情報量は、フルスペックの輝度20MHz色7MHzに対してそれぞれ13.3MHz,4MHzになります。結果的に水平解像度は400本強とやや制限されますが、実際の映像クオリティーは圧倒的という言葉がピッタリの説得力あるものです。フルスペックの映像は水平解像度は約500本なのですが、従来のNTSC放送をVHSで記録したような、明らかに画質劣化した印象ではなく、画素が、ギッシリ詰まって色純度の高い見事なものです。ハイビジョン放送の録画による画質劣化は、ほとんど気にならないレベルに仕上がっています。

現在放送されている、ミューズ方式は、輪郭のキレが悪く、色の再現も、べたつきがあり、本来のハイビジョンカメラで録ったスルー映像に比べたら高画質を語るには少々無理があります。(NTSCよりは高品位)今のミューズ方式では、どうしょうもないので、2000年のデジタルハイビジョンを待つしかないかも知れません。ただし、まだまだ克服しなければならない問題もあるようです。デジタルになったからといって現在のアナログより圧倒的に高画質になるのかというと、そうそう簡単なモノではないでしょうし、情報量の多いハイビジョン映像を送るにしては現在決まりつつある転送レートが低いですから静止画は問題ないようですが、動画は完成の域に達していないのが現状のようです。いわゆるブロックノイズ等の出現です。2000年までに、どの程度克服できるかがこれからの課題といえるでしょう。

【NTSC高画質記録SDモード】

さて、もう一つ、W5には得意技があります。それは現行のNTSC放送を、ほぼ丸ごと高画質に記録出来ることです。W−VHSはハイビジョンが録れるということで話題になりましたが、実は本命は通常放送の高画質記録にあります。S−VHSのページで最近のS−VHSでも綺麗に録れると述べてきましたが、それは、あくまでも家庭用ビデオ録画レベルでの話で、映像に携わっている人なら一発で、ああビデオ画像だなと分かるでしょうが、W−VHSだとじっくり見ないと分かりません。

それはスペック的にも読みとることができます。S−VHSの場合は輝度に対しては5MHzと余裕があるのですが、色信号を輝度と同じ映像トラックに629KHzに低域変換して記録していますので結果的に色帯域が0.5MHz以下に制限され、ビデオ特有の色ノイズが発生します。それをデジタル3次元などで補正してはいますが元のナチュラルなもにはなりません。ですがW−VHSのSDモードは、輝度6.5MHz、色に至っては1MHz以上まで情報量を拡大しています。色信号を低域変換していないアナログコンポーネント記録なので輝度と色が干渉しにくく素直な映像を実現しています。実に水平解像度は500本に達し、色も原画の良さを再現しています。

といっても放送用のような微動だにしない、ありのままの高画質ではありません。いくらコンポーネント記録とはいえVHSの3倍モードと同じテープスピードのため、テンション変動にはあまり強くなく、そのためTBCで時間軸を揃え各種のエンファンシスを行っています。テープに傷が有るとドロップアウトも増えるので余りジョグ&シャトリングを頻繁に使わない方がいいでしょう。だけど普通に使っていればドロップアウトも少なく、さほど気になりません。何でもそうですが、これから新しい機器を購入しようと胸膨らませている時は、恋は盲目じゃないですが過大評価し過ぎる事が多々あります。どうしても、ひとつ上のフォーマットや業務用機器は最高の性能を誇って家庭用には無い高画質が得られると考え気味ですが実はそうではないケースが多々あるのです。私もいくつか使ってますが、とくにハイ8やS−VHSに多く見受けられます。これだったら最近の家庭用の高級タイプの方が良いんじゃないかと思わせる物も、ありますので何をしたいのか、どのように使いたいのかを冷静に考え詳しい人に相談する事が望ましいでしょう。

【S-VHSも現段階ではトップクラス】

W5にはHD、SD両モードのほかにVHSは、もちろんのことS−VHSの録画、再生も出来ます。それが、すこぶる良い。色の純度キレは、さすがにSDモードに及びませんがSNは良好でディテールの再現性もS−VHSとしては極めて最高レベルに達しています。輪郭が細く強調は幾分してるものの、ギトギト感ギラギラ感は無くスッキリとした画像です。だが動きの早いときカメラがパーンしたときに色が流れる現象が起きる。とくに向かって左から右にかけて動くときが、よく目立つ逆の方向だと、なんともないのだが・・・やはりS−VHSでこれだけの高画質を稼ぐわけだから、かなりのデジタル補正が掛かっているので、その代償としての副作用が出てるみたいですね。ためしにダビングモードにしてTBCをオフにすると一気にノイズが増えるし安定感も無くなります。ちょうどX3のダビングモードと雰囲気は違うものの、ほぼ同じレベルの画質になりました。まあ、基本的に同じヘッドを使ってますからねS-VHSに関してはですけど。それを考えるとW5のフィルター技術はかなりのものと言えるでしょう。

【チューナーの受信性能も優れている】

W5のチューナーも現時点では、最高クラスに位置します。数年前までは、チューナーの出来が悪く満足いくエアチェックが出来ませんでした。S−VHSで有名な20000番でも弱いチューナーのため、その性能を充分発揮出来ずにいたのです。HR−W1も同じチューナーでしたから自慢のSDモードも殆ど発揮されず、それどころかS−VHSとの差別化が図れていなかった状態でした。ビクターが良いチューナーを搭載したのはHR−X3SPTからです。それまでは、私は単体のチューナーを使っていました。W5のチューナーは輪郭をキリっと見せるタイプでは有りません。穏やかな中にディテールを浮き上がらす感じです。

コンパクトボディー
【コンパクトボディー】

前作のHR−W1に比べ、かなりコンパクトになりました。デスクリート回路の統廃合が進みハイビジョン基盤が大幅に減少した為、X5のシャーシや走行系を使ったコンパクト化に成功。とはいっても質量は10キロ近くあります。

W5のヘッドシリンダーW5のヘッドシリンダーは、特殊なボールベアリングを使用したHDソリッドメカを使用。巻き戻し時間は120分テープで120秒程度。HD.SDには、それぞれ高性能メタル系のセンダストHDプロヘッドを使用。S−VHS標準モードでは単結晶と多結晶の複合コアのフェライト系スーパークリスタルヘッドを採用。また3倍モードでもダブルアジマスに組み込まれた19ミクロン、スーパークリスタルヘッドを使用、ハイファイヘッドとFEヘッドにはMIG(メタルインギャップ)が使われていて全部で何と11個のヘッドが回転ドラムに取り付けられています。高いわけだ『ヘッド交換が怖い』

金属の補強板W5の底面と側面には、金属の補強板が入っていて通常の家庭用デッキより剛性感はあります。隅っこを持って持ち上げてもボディーの歪みがおきにくい。けれども、今一つ34万の価格にしては、貧弱すぎる。もう少し物量を投じて高剛性、並びに静振性を追求して欲しいですね。個人的には、あと2s程度の補強材を投入して建て付けの良いボディーがあれば音質も多少よくなるとおもうのですが

端子配列端子配列はX5と同じな為、無理矢理に収めているような気がしないでもないです。外部入力1と4に関してはS映像とコンポジットが切り替えによって選択できますので、両方いっぺんに接続可能。下段にはハイビジョン関連の映像端子と音声端子が配置されております。HDの映像端子は、3本一組になっており輝度情報と色情報を効率よく送れるようになっています。

専用のケーブルこれが、ハイビジョンの映像を、送るための専用のケーブルです。見たとおり3本一組になっていて、NTSC方式より、ずっと情報量の多い輝度信号と色信号を余裕をもって、伝送されます。これに音声の2本のケーブルが加わり計5本のケーブルで繋ぐようになっています。

リモコンリモコンはX5のとき作られたものでコストダウンの陰が見え隠れする。ただし手には良く馴染が、一つ気に入らない所があります。テレビ専用のワンタッチボタンは便利だが何故かデッキの方へは使えないのです。どうして両方使えるようにしなかったのか疑問です。だいたいデッキのチューナーを多様するのに、何ともお粗末な方法を取ったものだ。テープ取り出しボタンも省かれ、カウンター残量にすり替わっている。BSオレンジボタンもない。

使いにくい!本体の裏側がスライド式になっていて、これがまた使いにくい!どうして、ふた開けタイプにしなかったのか?スライドといってもスムーズに開かないのです。ギクシャクして慣れるまで時間がかかりますし、開けてる途中に他の操作ボタンに指が当たって電源が切れたり、録画ポーズが切れたり、勝手に録画始めるはで踏んだり蹴ったりです。このリモコンを使うときは予めスライドし開けてから録画操作とか設定をするように心がけていなければなりません。W5は本当に良いデッキなのにリモコンだけは最悪です。

簡易編集機能HR−W5には簡易編集機能がついています。8プログラムまでの映像をカット編集できるマルチダビング。自由に映像を差し替えるインサート、プリロール編集、VHSリニアトラックによる音声アフレコ等が標準装備されている。

[an error occurred while processing this directive]
[トップページ][前へ戻ります]