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ビクターHR-W5とHV-MD2上の写真が、ビクター、ミューズデコーダーHV−MD2定価98000円です。『現在は販売されていない』HD高域の情報量をフルスペック20メガのところ16メガに制限することにより、コストを抑え、ミューズデコーダーとしては破格の価格設定で発売されました。当時の実勢価格も7万円前後と驚異的。前作のMD1が23万円でしたので半額以下です。一部機能とリモコンが省略された以外は画質への取り組みは前作より上回っている部分も少なくありません。また、ベースバンド方式の高性能MNコンバーター搭載も魅力の1つでしょう。

HV-MD2
【W5とよく似合う?】

見てのとおりW5と良く合うようにデザインされています。デザインの善し悪しは別として、色といい形といい、思わずW5の上に乗せたくなります。積み重ねるのは良くないのでしょうが、気にしていません。尚このミューズは思いきり熱が高くなるのでデコーダーの上には積み重ねない方が良いでしょう。何しろ上、横、全体至る所に熱を逃がすための穴が儲けられてます。

高性能ミューズMNコン
【帯域制限を感じさせない】

本機は他社のミューズデコーダーのようにハイビジョン信号をフル帯域で処理していません。だから当然高域の情報量が少ない分、解像度も落ち気味だろうと思いがちですが、32インチのHDテレビで見た限りでは、とくに劣っている感じはなく視覚上は、ほぼ問題ないと思います。動画での処理が絶妙で、ミューズの短所である動きに弱い所を旨く処理して逆に他社のミューズより良い部分を確認できました。色の処理も深みがあり、しっとりと貴賓漂う感じでしょうか

MNコンバーター
【高性能MNコンバーター】

HV-MD2には高性能MNコンバーターが搭載されていますので、高品位なNTSC映像が楽しめます。ベースバンドタイプなので折り返しノイズが全く発生せず解像度、色再現共にほかのBSの映像とは品位が違います。この手のタイプは他メーカーのHDTVにも内蔵していますが、いまいち処理が不完全で当デコーダーのような品位には届いていないように思えます。このデコーダーには4:3の小型テレビの視聴にも最適に見れるようにズーム機能が付いてます。左右の画像が欠けますが適正な画角が得られます。

【ビクター特有の癖も】

確かに色の品位は絶妙で素晴らしいのですが、1つ気になるところが有ります。それは全体的に緑がかったような見え方になっている点です。これがハイビジョン本来の色だという方もいるのですが、私的には、やはり、エンターテイメントとして見たときには、この趣向は受け入れにくく思います。本機単体で見ているときは、さほど感じませんが、松下や東芝のHDテレビと並べて見たときには、この違いが少し引っかかります。例えば、白を見比べた時に松下などは極めて純白の白なのですがビクターのミューズを通した白は、やはり緑かかった白なのですね。これは改善していただきたいです。もしかすると他社の色付けの方が、より見栄えが良いようにするために手を加えているのかもしれません。ある方が言ったように、このビクターの色が本当に近いのか・・・・「複雑な気分だ」

【MNコンBS9のスクイーズ映像】

MNコンの画質は通常放送と同じレベルと説明されていますが、解像度も高く色の表現も豊富で、とくに原色に現れる色ムラがぜんぜん無く赤なら赤と、その色に浸透しているという感じで、多分S端子伝送限界の色情報量であると推測されます。アニメを映し出すと色の優位性が一目で分かります。残念ながらW−VHSのSDモードで録画しますと、その色を100%表現できません。SDモードを持ってしても色に関しては受け止めることが出来ないようです。それほどBS9チャンネルの色再現は、ダウンコンバートしているとはいえ高いのです。このSDモードを超える記録映像はDVしか無いでしょう。水平解像度500本のEDベーターでもここまで再現はできません。EDベーターも低域変換している為色帯域は狭いままですから、全体の解像感SNはW−VHS当然かないません。

アニメファンの方は是非、このMD2でのNTSC放送を試して下さい。BS9チャンネルのプログラムが少ないというネックはありますが、さすが元はハイビジョン、他の地上波とは、かなり違う映像が満喫できます。アニメより実写映像の方が違いがよく分かりますので、高画質プログラムの番組が、お勧めです。NTSCはよく、アップに強くロングに弱いと言われますが、BS9に限っては、そんなことはなく細かい所までよく伝わってきます。

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